成約案件インタビュー

【成約事例インタビュー】手放すのではなく、託す。「Coco Bowls」がつないだ承継のかたち

宮崎市中心部で、高タンパク・ヘルシーな食事を届けてきたカフェ「Coco Bowls(ココボウルズ)」。アサイーボウルをはじめ、体づくりや健康を意識する人々に親しまれてきたこの店は、オープンネーム事業承継「relay(リレイ)」を通じて、新たなオーナーへと託されました。

「心のケアと体の健康、両方を身近に感じられる拠点をずっと探していた」と話す継ぎ手の梅原敏行さん。一方で、「本音を言えば、もう少しゆっくり後継者を探すつもりだった」と振り返る譲り手の中森康成さん。そんなお二人が出会った「Coco Bowls」の承継は、後継者募集開始から事業譲渡まで4ヶ月というスピードで進みました。

2026年4月、リニューアルオープン初日。お二人に、事業承継のきっかけや面談でのお互いの印象、そして「Coco Bowls」のこれからについてお話を伺いました。

譲り手:N`for 株式会社 代表取締役 中森康成

継ぎ手:株式会社インクルネットひなた 代表取締役 梅原敏行様

聞き手:relay編集部

「食で誰かの悩みを解決したい」という想いから生まれた場所

 ― relay編集部(以下、略):まずは、中森さんが育ててきた「Coco Bowls」についてお聞かせください。

(譲り手)中森康成様(以下、敬称略):私は宮崎県外の出身で、名古屋の飲食店で働いた後、妻と世界各地を旅し、その後宮崎へ移住しました。筋トレの大会に出場するなど身体づくりに向き合う中で、SNSでもダイエットの相談を受けていたんです。

寄せられる悩みを紐解いていくと、最終的には「食事」に行き着くことが多くて。そこから「食で誰かの悩みを解決したい」という思いが強くなり、“体づくりができるカフェ”というコンセプトで、2019年5月にお店をオープンしました。

高タンパクでヘルシーなメニューは、罪悪感なく食を楽しめる点が支持され、SNSをきっかけに少しずつ広がっていきました。健康志向の女性を中心にお客様が増え、座敷席もあることから、お子様連れの方にも多くご利用いただいていました。

「手放す」のではなく、「託す」という選択

 ― 事業承継を考え始めたきっかけはどんなものだったのでしょうか。

中森:別事業により力を入れたいという思いが強くなってきたことですね。ただ、最初から「譲ろう」と決めていたわけではなく、「どんな選択肢があるんだろう」と思って、相談のような形でrelayに問い合わせました。

 ― 最初は検討段階だったんですね。そこからどのように進んでいったのでしょうか。

中森:そうですね、本当に問い合わせレベルでした。でもrelayさんと話していく中で、自分の気持ちが整理されていって、「ちゃんと託したい」という方向に固まっていきました。
最初はもう少しゆっくり進めるイメージだったんですが、動き始めたら本当にトントンと進んでいきました。譲渡品の整理や条件の明確化も一つひとつ丁寧に聞いてもらえて、気づいたら流れができていた感覚です。

 ― とはいえ予想外のスピード感ですよね。心境としてはどのような変化がありましたか?

中森:背中を押してもらった感覚はありましたね。公開後にお問い合わせもいただいて、想定していた流れに沿って進んでいったので、「これで良かったんだ」と思えました。今回の承継は、終わりではなく、次につなぐための選択だったと感じています。

「ここでやってみよう」と思えた出会い

(左から)譲り手:中森康成さん、継ぎ手:梅原敏行さん

 ― 承継された梅原さんにお話をお聞きします。梅原さんは、どのようにして「Coco Bowls」の後継者募集を知ったのでしょうか?

(継ぎ手)梅原敏行様(以下、敬称略):もともとrelayの掲載案件を日々チェックしていました。事業承継だけでなく、さまざまな選択肢と比較しながら、自分たちのやりたいことが実現できる場所をずっと探していたんです。でも、なかなか「ここだ」と思える場所がなくて。

 ― 具体的にはどのようなことを実現したいと考えていたのでしょうか?

梅原:看護の仕事を長くしてきた中で、「心のケア」と「体の健康」を日常の中で感じられる場所をつくりたいと思っていました。ふらっと立ち寄れて、必要であれば人や地域資源につながれるような、居場所のような場です。カフェの承継にこだわっていたわけではありませんでした。

 ― 「Coco Bowls」を継ぎたいと決断した決め手は何だったのでしょうか。

梅原:条件だけではなく、中森さんの思いに共感したことが大きかったです。食を通して人に寄り添う姿勢が、自分のやりたいことと重なって見えました。実際にお会いして、「ここでやってみよう」と自然に思えたんです。

 ― お互い、初対面の印象はいかがでしたか?

中森:すごくやさしい雰囲気の方だなと感じました。「Coco Bowls」は丸さややさしさのあるお店だと思っていたので、言葉づかいや空気感にも、そのイメージと重なる部分がありました。

梅原:中森さんは、ご自身の考えをしっかり持っていて、それをきちんと言葉にできる方だなという印象でした。話していて安心感がありましたね。

 ― 想いや価値観の一致も大きかったのでしょうか?

梅原:そうですね。事業の条件だけでなく、「この先どうしていきたいか」という話が自然にできたことが大きかったです。実際にお会いして「違うな」と感じれば辞退するつもりでしたが、直接お話しできたことで「ここしかない」と決断することができました。

安心して受け継げた理由と、これから描くかたち

 ― 順調に進むなかで、承継にあたって不安はありませんでしたか?

梅原:中森さんからのサポートがあったことは、大きな安心材料でした。オペレーションマニュアルも整っていて、引き継ぎ期間も設けられていたので、スムーズにスタートすることができました。

 ― 承継後も「Coco Bowls」のスタッフの方々が働いてくれているんですよね。みなさんの反応はいかがでしたか?

中森:ありがたいことに、事業承継を理由に辞める方はいませんでした。リニューアル初日の今日も、継続して働いてくれているスタッフがいるからこそ、店舗営業を円滑に行うことができたと思います。

 ― 今後の展望について教えてください。

梅原:まずはこれまでの流れをしっかり受け継いで、そのうえで自分たちらしい形にしていきたいです。「特別な外食」ではなく、日常の中で心と体の健康を感じられる場所にしていきたいと思っています。街の中のひとつの拠点になれたら嬉しいです。

想いをつなぐ承継が、新しい景色をつくっていく

(左から)中森さん、梅原さん、「Coco Bowls」担当 relayコーディネーター渡邊

 ― 今回の承継において、relayの役割はどのようなものでしたか?

中森:まだ気持ちが固まりきっていない段階から相談できたことが良かったです。条件の整理や進め方も明確にしてもらえたので、準備がしやすく、スムーズに進めることができました。

梅原:私にとってrelayは、単なる情報サイトではなく、「自分たちに合う事業と出会える場所」でした。譲り手の方と直接話せたことで、人として信頼できるかを確認できたのも大きかったです。

 ― 最後に、お互いへの想いを教えてください。

中森:「Coco Bowls」という名前で、これからも続けていただけるのが本当に嬉しいです。何かあれば、これからも関わっていけたらと思っています。

梅原:これまで中森さんが積み重ねてこられた価値を大切にしながら、自分たちなりのビジョンや経験を重ねて、新しい拠点として育てていきたいです。

それぞれの想いが重なり、新しい一歩が始まります。

今回の承継は、店舗や設備だけでなく、「想い」そのものが引き継がれている事例でした。閉じるのではなく、次へとつないでいくという選択。

「Coco Bowls」がこれから描いていく新しいかたちは、宮崎のまちにやさしい変化をもたらしていくはずです。

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